MBSR_week7「どこへ行っても、そこには自分がいます」

 MBSR8週間コースのweek7。いよいよ終わり間近です。寂しさと、旅立ちの希望が入り混じる7回目。

これまで、あらゆる角度から「今の自分」に気が付いてみるという練習を実践してきました。例えばそれは「食べる」という体験を通して。例えばそれは「不快に感じる出来事」の体験を通して。例えばそれは「人とのコミュニケーションの際に生じる」体験を通して。それはまるで駅で電車を待ち、やってきた電車の扉が開いたら自動的に乗っかていくような、なんの疑問も持たずにこなしているいつものルーティン。
それは、私たちの五感を通じてわが身に入ってくる味やにおい、景色、手触りにも何らかの生活スタイルのパターンにおいても同じことがいえるのかもしれません。今はサブスクの時代なので、情報も能動的に選択するのではなく、意図せずとも入ってくるがままに受け入れているような状況かもしれません。
自動的になっているうちは道が1本しか見えていないので、その道を進むしかできないのですが、week6までに学んできたことは「私たちには自動的になっていることに気がつくことができる」ということ。自分が今いる場所に気づくことができると、1本しか見えていなかった道が幾本にも見えてくるのです。

新しい自分の地図ができていくのです。そこには自分がいつも色眼鏡をかけて見ていた場所への新しいルートが開通していく可能性もあるかもしれません。

そんな可能性を探求していく旅立ちのweek7。

「なんだか、あそこは暗そうだから行きたくないな~」

「あそこは何か居心地よさそうだから行ってみたいな」

その道を進むまえにやってくる自動的なジャッジメントが自分の行動を制限してしまっている可能性もあるかもしれません。

どの道を選んだとしても、そこで心をオープンにしてみると「あら、思ってたよりも案外落ち着くな」「いつも見える景色と違って面白いな」きっとたくさんの可能性に満ちていることでしょう。




いつもと同じ電車に乗り込むのではなく、そこで一旦立ち止まってみるという選択ができる自由さも、いつでも私たちは持ち合わせているのです。

生活している中では様々な局面に出会います。それは自分の予想通りにはいかず、コントロールできない「変化」ばかりです。自分の周りは、波のように常に変化して動き続けています。大きい、小さい、荒々しい、穏やか、一瞬とて同じ波はなくその動きをとめることはできません。



MBSRを開発したジョン・カバット・ジン博士は、1970年代のサーフィンのポスターの標語として使われていたこの言葉を引用しています。

"波を止めることはできません。しかし、乗りこなすことができるようにはなります。"
(You can't stop the wave, but you can learn to surf.)

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