MBSR_week6「コミュニケーションのパターンを探る」

前回week5で出てきた習慣的行為。それは、何か起きた時に自動的に反応してしまう自分で作り出してきたパターン化されたもの。特定の対象の人の言動に一喜一憂したり、ある対象を見ると体の一部が動きたい衝動に駆られたり、、、(例えば分からないことがあるとすぐにスマホで調べたくなる、とか)自分の中で無意識のうちにパターン化されている行為。脳の性質上無駄なエネルギー消費は回避し、節約しようとするため繰り返し行われる行動はパターン化して、無意識に行うようにできているのです。

MBSRはマインドフルネスストレス低減法ですが、現代社会ではやはり対人関係やコミュニケーションにおけるストレスを感じる人が多いのではないでしょうか。以下のイラストを見て、ご自身に思い当たるコミュニケーションのパターンはありますか?






week6では、自分のコミュニケーションのパターンにマインドフルに気づいてみることを、私の寸劇めいたエクササイズを通して実践しました(笑)以前の私だったらとても恥ずかしくてできませんでしたが、MBSRの指導者養成コース中での「その場で起きること信じて身を任せる」という実践でだいぶ度胸がついてきました。

毎回お伝えしているように習慣的パターンが悪いことではなく、大切なのは「今自分が自動的に反応している」パターンの渦中にいることに気付いているか、ということです。こんな文章に起こしているとゆっくり事が進んでいるように思えますが、この分かれ道はものすごい速さで動きます。それこそまさに「一瞬」。だからこそマインドフルネスでは「一瞬一瞬の移り変わりに気付く」練習をしていくのです。

特に長年染みついた思考や感情からくる反応のパターン。またそれに伴い蓄積されてきた体の癖や呼吸の質。体や呼吸のように物理的に感じやすいものは観察の対象として分かりやすいですが、目に見えない思考や感情はめちゃくちゃ速いスピードで移り変わっていくので、あっという間にいつもの思考感情パターンに自分が飲み込まれながら、いつもと同じ道を進んでいる、ということが多いのです。

じゃー、どうしたらいいのよ!

日常でのパターンは、日常でのプラクティスによって改善していきます。毎週1回行うクラスはもとより「日々」あってのMBSRです。MBSRが推奨するプラクティス、瞑想やヨーガ、ボディスキャンなどを通じて一瞬の中に起きている『体験』に気づく練習を繰り返し繰り返し行っていきます。『体験』とは、身(=体)をもって経験すること。体あっての感覚、体あっての思考、体あっての感情、それらが発信していることに注意深く耳を傾けていると、今パターンに任せていい瞬間なのか、今は別の方法でアプローチしたほうがいいんじゃないか、分岐点が見えてくるかもしれません。

さて、このコミュニケーションパターンに気付いて柔軟な対応へ変容させるには?それをweek6で受講者の皆さんと探っていきました。クラスでは、みなさんが日常生活で経験している(特に職場での場面が多いかな)コミュニケーションの記録をもとに、自分自身のパターンに気付くこと、そこからマインドフルネスを用いることがどのような助けになるのかを対話していきました。

MBSR8週間コースweek1~week5までのレポートはこちらから

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